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リバース・スピーチ実例集

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リバース・スピーチの実例
○プロ野球統一球変更問題
  2013年6月11日、プロ野球で使用されてきた統一球が、2013年度からやや飛びやすくなるように 仕様が調整されていた事実が発覚した。日本野球機構(NPB)事務局が製造するミズノ社に調整を指示したが、 各球団と選手会には説明せず、ミズノ社に「混乱しないよう、調整したことは公表しないでほしい」と要請していたという。 新たな統一球が採用されて以来、ホームランの数はそれまでの約1.4倍になるなど、 選手の間では「飛びやすいボールになったのでは」と噂されていたが、NPBは一貫して「仕様は変わっていない」としていた。 そのため、唐突な公表と説明の遅れがプロ野球界だけでなく、多くの野球ファンに対して大きな困惑をもたらした。
概して、ボールの反発係数が上がることで、バッターにとっては打率が上がり、投手にとっては防御率が悪化する。 例えば、投手にとっては、ある数値以下の防御率を達成すれば、ボーナスが得られるなど、契約内容や評価に直結する。 そのため、統一球の仕様が変更されることは、本来、シーズンが始まる前に公表されるべきことで、 選手らには対応していく準備期間も与えておく必要がある。
 この問題に関して、6月12日、記者会見が行われたが、NPBのコミッショナー加藤良三氏は、 意外にもボールの芯に変更が加えられていたことを前日まで知らされていなかったことを説明した。 ホームランが出やすくなった点に関しては、統一球の反発係数にある程度のばらつきが生じ、 必ずしも一定しないことや、選手の努力によって、飛ばないボールに対する適応力が向上したことをNPB内部から説明され、 それを信じていたとのことだった。つまり、NPB事務局長の下田邦夫氏の判断で密かに行われたという。
 NPBのトップは知らずに、統一球の仕様変更がミズノ社に指示され、出回っていたとなると、 NPBという組織自体にも問題があったと言える。当時、これが事実なのかどうかも焦点になったが、 逆再生分析の結果、加藤コミッショナーの口からは興味深いリバース・スピーチが発せられていたことが判明した。

 6月12日、コミッショナーの加藤氏は、反発係数の基準値を下回る球が多過ぎて調整が必要だったのかと記者に質問された。 その際、「あの、いくつかどうかという問題は別にしまして」、契約にある目標数値に近付けるようにしてきた旨、回答した。 逆再生してみると、
問題は別にしまして (mp3)
の裏では、 面白いことに、
some sin(又はshin) is the bad. (mp3)
という英語のリバース・スピーチが現れていたのだ。
 加藤コミッショナーは、かつて駐米大使を務めた元外交官であり、英語でリバース・スピーチが現れることは十分ありうる。 ここで、sinという単語は、英語で「(道徳上の)罪」や「過失」を意味するため、【いくらかの罪(過失)は悪いことだ】という意味となり、 場合によっては非常に重大な問題となりうる。だが、罪(過失)とは具体的に何を指しているのかが問題である。 反発係数に一定の幅を持たせた基準値から外れる、いわば規格外球が時おり生産されてしまいながらも、 その点を公表・説明してこなかったことを罪と解釈している場合も考えられ、 統一球の芯に変更が加えられてきたことを知りながらも、嘘を付いてきたことを指しているとまでは断定できない。
 また、sinの発音は、奇しくも日本語の「芯(shin)」と同じである。 外国語を話す際、実際に口にする段階では正しい外国語に直して発しても、思いついた際に、 日本語の「芯」が頭に浮かんで、それがリバース・スピーチに反映した可能性も考えられる。 その場合、このリバース・スピーチの意味は、【いくらかの芯は悪いものだ】となり、 表での内容にぴったり対応した回答を裏でも行っていたと言える。 英語と日本語が混在することになるが、この方が無難な解釈なのかもしれない。
因みに、このリバース・スピーチは、いくらか表音依存性が認められ、 加藤コミッショナーのその時の話し方が効果的に生み出したものと言える。 そのため、これだけでは、加藤コミッショナーが統一球変更の事実を知りながらも、 知らなかった振りをした可能性に関しては結論を出せない。

 だが、他にも微妙なリバース・スピーチがある。 反発係数の目標値(0.413)に向けてNPBとミズノ社は努力を行ってきたとされるが、 統一球は手作りのため、どうしてもばらつきが出る。 加藤コミッショナーは、反発係数の数値に関しては報告を受けてきたことを認めているが、 その数値が上昇した原因に関しては、ボール自体の変化にあるとは気付かなかったと説明した。 本来、反発係数の変化は、選手の適応力とは無関係だ。 だが、その点に関して、NPB内部からの説明が非常に巧妙だったのかどうかは不明だが、 加藤コミッショナーはまったく疑問に感じることはなかったという。 そのため、この点に関する記者との会話も噛み合わず、
統一球の413に近づけるということが目標であって… (mp3)
といった説明を繰り返した。
そこで、そのような答弁部分を逆再生してみたところ、確かに、加藤コミッショナーは、
お前が得意 (mp3)
というリバース・スピーチを発しており、選手にとっては統一球に対応することぐらい可能だろうと示唆するようなものとなっていた。

 そして、おそらくは、決定的と思われるようなリバース・スピーチも見つかっている。 それは、やはり、反発係数の変化を知りながらも、ボール(の芯)自体の変化に気付かなかったのはおかしくないかと 記者に指摘された際の答弁である。加藤コミッショナーは、
ボール自体は、だから、その413に合わせて (mp3)
と、 相変わらず噛み合わない説明を行ったのだが、その裏では、
どうやって知る? (mp3)
という不機嫌そうなリバース・スピーチが現れていたのである。
 因みに、このリバース・スピーチは表音依存度が高く、他の人でも再現できるもので、偶然性を排除できない。 だが、「ボール自体は、だから」という、文法的に崩れた言葉を、この状況、このタイミングで発していた点は、 偶然性を超えたものとして注目すべきことと思われる。
 これにより、加藤コミッショナーは、論理的に噛み合わない説明に疑問を抱くことなく、 本気でボールの芯に手が加えられていたことを知らなかった可能性が高いと推測される。 加藤氏は、NPBのコミッショナーとして、ボールの飛距離が変化した原因を詳細に把握すべきだった訳で、 その責任から逃れられないが、筆者の逆再生分析からすると、確信犯ではなかったものと思われる。