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 どうせ騙されるなら、思いっきり騙されよう！
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この世の中に、奇跡と言われる現象がある。例えば、フランスのルルドの泉の奇跡がある。
1858年、ルルドという小さな村に住むベルナデット・スビルーという貧しい少女が、村を流れるガーブ河の脇にある洞窟で、聖母マリアとおぼしき女性の姿を目撃した。ベルナデットが聖母のお告げにしたがって地面を掘ったところ、泉がわきだし、その水を飲んだ人々の病気が次々と癒されるという奇跡が起った。現在では、ルルドは年間500万人の巡礼者が訪れるカトリック最大の聖地となっている。
ルルドの泉の水の成分を分析した科学者達が発見したことは、ゲルマニウムの成分が通常の湧水よりも多かったことである。確かに、ゲルマニウムは病気に対する抵抗力を高めると言われ、一時期注目されたこともある。しかし、たかだかコップ一杯の水程度で、奇跡的に重病が治るほど、ゲルマニウムの効果はあまり期待出来ないだろう。
我々は、奇跡とは、それを与える側が重要であると考えがちである。ここで、「与える側」とは、ルルドの泉の「水」である。確かに、「与える側」の影響も無視できないが、もっと重要なことは、「受け取る側」の方である。
例えば、心霊治療というものがある。もちろん、並外れた超能力を持った心霊治療師も存在するだろう。しかし、世の中には、特別な能力も無いにもかかわらず、人を騙して行う心霊治療も存在する。
ところが、そのような偽心霊治療師に掛かっても、不治の病が癒される奇跡が起こることがある。なぜであろうか？ そうである。「与える側」よりも「受け取る側」の方が重要なのである。どのような人の場合に、そのような奇跡が起こりうるのかと言えば、偽心霊治療師を心から信頼して、治療師の行為に素直に感謝の気持ちを発することが出来る人に起こりやすい。
疑い深い人が心霊治療を受けてもあまり効果は期待できない。しかし、相手に対して愛という強力な波動を発して信頼、感謝の気持ちを表せるように自分の意識を素直に切り替えることが出来る時に、奇跡は起こりやすいのである。
私は、過去に何冊が特異な体験をした人々の体験談を翻訳している。通常、私は著者にその体験が事実であるのか、わざわざ質問するようなことはしない。その本のメッセージがどれだけポジティブなものであるかを指針としている。つまり、その体験が100%事実であろうとも、脚色が加わったものであろうとも、まったくの作話であろうとも、あまり自分にはどちらでも良いことのように思えるからである。
なぜなら、今説明したように、「受け取る側」次第で、情報やエネルギーをポジティブに消化することは可能であるからだ。
そして、すべての原因は自分の意識にある。それは、ほとんど他人に影響されずに済むのである。
「人を騙すよりは、騙されたほうが良い。どうせ騙されるなら、思いっきり騙されよう！」という原則を訴えたい。騙す側が罰せられることがあっても、素直に愛を発して騙される側には、常に福があるからである。人間は難しいことを考える必要は無い。小さなことに一喜一憂し、素直に感動・感謝できる素直ささえあれば、人は幸せになれるのだ。
もちろん、先に触れたように（世界は人の想念の鏡である）、詐欺に会う人の例はある。もし私が助言できるとしたら、お金が絡むことは避け、常に自分の心を見つめて、相手に何かを期待していないか、初めから不信感を抱いていないか、そんなことを考えてみることでしょう。
もし貴方が既に誰かに騙された経験があり、まだしこりを残しているのなら、相手を幸せにしてあげることに貢献できたのであると考えて下さい。
そのような意識に切り替えることが出来ると、世界は必ず変わってきます。
私を含めて、多くの男性は物事を論理的に考えがちなところがありそうだ。しかし、人が幸せになるためには、特別難しいことを考え、努力する必要は無い。
重要なことは、もっとミーハーになって小さなことに感動・感謝することにあろう。私はそのような人間になることが最近の目標の1つである。
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